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植物にとっての硝酸イオン
− 植物における窒素の代謝概要を上図に模式的に示しています − 硝酸イオンとグルタミンを示した化学構造モデルの中で、青い球は窒素N原子を、赤い球は酸素原子を、黒い球は炭素C原子を、水色の球は水素H原子を示しています。 A.いくつかの例外はありますが、ほとんどの植物は窒素源として根から「硝酸イオンNO3-」を水溶液としてまず取り込みます。硝酸イオンの根から取り込みは無節操で、土壌中に硝酸イオンがあればあるだけ吸い込むといっても過言ではありません。 B.根から取り込まれ葉に送られた硝酸イオンは、複数の金属酵素の連携プレーによりアンモニアへと還元されます(上図の@)。 C.一方、葉裏の気穴から取り込まれた大気中の二酸化炭素ガスは、光合成反応により糖誘導体へと固定化されます(上図のA)。 D.根からの「窒素N源」と光合成による「炭素C源」が結合し、炭素と窒素からなる生命活動の主役ともいえる「アミノ酸」へと変換します(上図のB)。 E.非常に多くのアミノ酸が、つながって生理活動を行うタンパク質を作り上げます(上図のC)。多くのタンパク質が協同的に機能してはじめて健やかな植物の生長につながります。 このように植物にとっての硝酸イオンは、生命活動に主人公であるタンパク質を作り出すための「ごはん」ともいえるものです。このため、常時、体液中には一定の硝酸イオンが存在しなければ生育できないことになります。もちろん、リン酸、カリウム、カルシウム、マグネシウムやその他の微量ミネラルイオンも健全な成長には不可欠ですが、やはり最も基本となり、最重要視するべき過程は、ここで示した「窒素の代謝」と我々は判断しています。 記述者:大分大学工学部、石川雄一 |
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